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ブルー・スカイと言えば日本でいうウィンター・ファミリー,ジョニーさん,エドさん,リックさん,ダンさん,そしてマディさんの名前が浮かびますが,なぜかもう一人,ニューヨーク・ドールズのデヴィッド・ヨハンセンがいました.
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89
1枚目がリックさんの『All American Boy』(1973)で,最後の23枚目がデヴィッドさんのライヴ『Live It Up』(1982)でした.1983年には活動停止していたようで,リックさんもジョニーさんもレコーディング・ブランクに入ります.
ジョニーさんがアリゲーターと契約して『Guitar Slinger』をリリースした1984年よりも早く,リックさんは1983年にPassport Recordsから『Good Dirty Fun』をリリースします.同レーベルは1973年から1988年まで活動していたそうでブルー・スカイよりも長いですが,リックさんクラスの有名アーティストやヒット作もないので印象は薄いです.リックさんも1作のみでブランクに入ってしまいます

メンバーは2作で異なり,『Guitars and Women』にはデリンジャー後期メンバーのMyron Grombacherがドラムスで参加し,ベースはトッド・ラングレンつながりのKasim Sultonで,リックさんトッドさんとともにバックグラウンド・ヴォーカルにも参加しています.
https://www.youtube.com/playlist?list=PLPeLYrE72tCwFbJeNBMbOm8V2e0Ft8YQY
『Face to Face』は全く違ったメンバーで,ベースはDonnie Kisselbackで次作の『Goo Dirty Funn』やアラン・メリルさんのソロ・アルバム『Alan Merrill』にも参加しています.ドラムスはJimmy Wilcoxで,上記の2作にクレジットされています.他にBenjy Kingがキーボードを担当しています.キング姓ですが白人です.全員が歌えるので前作にもましてビーチ・ボーイズばりのコーラスを楽しむことができます.
最後の「My, My, Hey Hey (Out Of The Blue)」はニール・ヤングの曲ですが,3番の「This is the story of a Johnny Rotten」のところを「Johnny Winter's」と歌っているように聴こえ,そのあとそれっぽいギター・フレーズが続きます.
https://www.youtube.com/playlist?list=PL44gxJwuwoaZW0TlHYdsJEuEefC9Uoi8k
リックさんとジョニーさんの最後の共演は, 2007年5月12日にドイツのエセンで開催されたRockpalastにエドさんを含む3人で出演したときではないかと思います.
https://www.youtube.com/watch?v=lxiQpgjTFeM&list=RDlxiQpgjTFeM&start_radio=1
初ソロ・アルバム『All American Boy』以来のブルースカイ時代はここまでです.ソロ・アルバム4枚,デリンジャー4枚でした.

1976年9月22日 Agora Ballroom, Cleveland, OH
1977年2月18日 Whisky A Go Go, West Hollywood, CA
1977年4月15日 Public Auditorium, Cleveland, OH
1977年5月 3日 Hartford Civic Center, Hartford, CT
1977年9月17日 Capitol Theatre, Passaic, NJ

1 Still Alive And Well
https://www.youtube.com/watch?v=fWa0YhboY3E&list=PLIdelY80G6sewPmOP1VTJiWJ9RQbMIZcA&index=6
2 Let Me In / Teenage Love Affair
https://www.youtube.com/watch?v=wewVJO7uJVc&list=PLIdelY80G6sewPmOP1VTJiWJ9RQbMIZcA&index=5
3 Uncomplicated
https://www.youtube.com/watch?v=TiuNNjcEeGs
4 Beyond The Universe
https://www.youtube.com/watch?v=HHXIUZ9m4K4&list=PLIdelY80G6sewPmOP1VTJiWJ9RQbMIZcA&index=2
5 Rock ‘N’ Roll Hooch Koo
https://www.youtube.com/watch?v=MyRwsnbqN6Y&list=PLIdelY80G6sewPmOP1VTJiWJ9RQbMIZcA&index=1
6 Helter Skelter
https://www.youtube.com/watch?v=ikWisthq0VY&list=PLIdelY80G6sewPmOP1VTJiWJ9RQbMIZcA&index=4
異色なのはビートルズの「Helter Skelter」で,最後にリンゴが叫んだ「I've got blisters on my fingers!」「(叩きすぎて)指にマメができちゃった」も再現されています.1970年のアトランタ・ポップで,ランディさんに代わってエドさんがドラムを叩いたら指がマメだらけになってしまったことを思い出したのかもしれません.

https://www.setlist.fm/search?page=7&query=derringer+1977
音源はここに.収録は『Live in Cleveland』と『Derringer Live』の間になります.
https://www.youtube.com/playlist?list=PLB6jV4VlDUd0vI5T1Lh3OTVL1YZgMf_3u

両盤のセットリストを比較すると一見A面は同じ曲目で,B面は『Live in Cleveland』の2曲を差し替え1曲を追加して『Derringer Live』としたように見えますが,実は全曲別テイクです.『Live In Cleveland』はオハイオ州クリーヴランドのAgora Ballroomで1976年9月22日に,『Derringer Live』は1977年4月15日に同じくクリーヴランドのPublic Auditorium,5月3日にコネチカット州ハートフォードのHartford Civic Centerで収録されたものでした.
『Live In Cleveland』は2009年に,『Live』は2004年にそれぞれCD化されていて,さらに2013年には2枚組でリリースされました.2017年にはデリンジャーの全5枚をまとめた『The Complete Blue Sky Albums 1976-1978』も出ました.
『Live in Cleveland』のB面の「Rock And Roll Hoochie Koo」以外はここで聴くことが出来ます.
https://www.youtube.com/watch?v=H_P5Is3LboA&ab_channel=HotRockinJohnny
『Derringer Live』の全曲はここに.
https://www.youtube.com/playlist?list=PLkoAcaqxyUfl-8UqOOUHlEvBCVGPqAcl5

Sweet Evil : https://www.youtube.com/playlist?list=PL4rSFOA6jHFrCWJlbr86RKWpkuA4Oc3JL
If I Weren't So Romantic I'd Shoot You :
https://www.youtube.com/playlist?list=PLp0hEMeY5Fxcag6D7GBALAgd-i1eV0LYM

Derringer : https://www.youtube.com/playlist?list=PLz6cAheObZchDInkSARdaTQlwwjy4soFP

それではまずEWGはいつ解散したのでしょうか? Googleによれば1975年だそうで,同じくGoogleによると『謎の発光物体』(The Edgar Winter Group with Rick Derringer)のリリースが同年9月17日でした.実はこの日と翌日にカリフォルニアで『Together』のレコーディングが行われています.リリースは翌年7月でした.
『setlists.fm』によるとThe Edgar Winter Groupのライヴ活動は1976年に入っても継続されています.その後は1979年から近年に至るまで途切れ途切れに続いています.単にエドさんのグループというかバンドといった意味なのでしょうが1976年については不明です.
さてリックさんですが,1975年3月に2枚目のソロ・アルバム『Spring Fever』をリリースしました.6月にリリースされたエドさんの『Jasmine Nightdreams』にも参加しています.

https://www.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_n-O6wCFGJTOi5JA-6BbuBqEFaC2Pk-XEY
2018年には「Hang On Sloopy」と「Rock 'N' Roll Hoochie Coo」を追加して,『The Sky Is Falling』といタイトルでスリーヴも変えて再発されています.こちらも音源があります.
https://www.youtube.com/playlist?list=PLofMqCUyUzc5f1L1uS0751Abz-OQaLzae
以下はリックさんを離れてしまいますが,DBAに先立ちチャ―こと竹中尚人さんとのコラボで2000年に『Char, Bogert, Appice – Live』がリリースされています.「&」はついていないようです.2007年1月19日のNAMMショーでジョー・ボナマッサを迎えてBonamassa, Bogert & Appiceとして「Superstition」を披露したこともありました.
しかし残念なことにティムさんが2021年に亡くなってしまい,2023年には元祖BBAのジェフさんまで天に召されてしまいました.
BBAの遺産は2023年に『Live In Japan (‘73)』に1974年のロンドンのレインボー・シアター公演を加えた『Live In Japan 1973, Live In London 1974 』4枚組が,2024年に『Beck, Bogert & Appice In Japan ‘73』として武道館公演などを加えた7枚組がリリースされました.

Lady: https://www.youtube.com/watch?v=bIsD885BOsQ
Have You Heard: https://www.youtube.com/watch?v=DJcP2-4bzmw
そしてこのままDBA名義のスタジオ録音に取り掛かったのかといえばそうではなく,同年中にリックさんとカーマインさんだけのDNA名義で『Party Tested』という7曲で31分ほどのアルバムをリリースしています.
DNAは Derringer And Appice の意でNは Rock 'N' Roll のように「デリンジャー・ン・ロール」と読むのでしょうか.ベースは5弦ベースのパイオニア,カリフォルニアのセッション・ミュージシャンのジミー・ジョンソンでした.
成毛滋さんと角田ヒロさんが,セッション・ベーシストの江藤 勲さんの力を借りて『大烏が地球にやってきた日』(名曲「メリー・ジェーン」所収)を制作したのが思い出されます.
音源はここに.
https://www.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mAvFpswCK1GLjKq1mdYOu6nJYTPaX4xaM
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